環境の「スーパーイヤー」 コロナで思わぬ足踏み 

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水戸部六美、小坪遊
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■エコとコロナ㊤

 2020年は気候変動対策や生物多様性の保全などで重要な節目になるはずでした。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大で、関連の国際会議は相次いで延期。取り組みへの悪影響が懸念される一方、新型コロナを教訓にした動きも出ています。今求められることは何か、今週と来週、2回に分けて考えます。

気候変動、生物多様性 成果見定める国際会議 延期

 「2020年は環境の『スーパーイヤー』だ」

 新型コロナ拡大前の昨年12月、国連環境計画(UNEP)はこう呼びかけた。気候変動、生物多様性、持続可能な社会づくりにとって、重要な節目だからだ。

 気候変動対策の国際枠組みは、20年以降、京都議定書から「パリ協定」に変わる。産業革命前からの気温上昇を2度未満、出来るだけ1・5度までに抑えることが目的で、今世紀後半に温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることをめざす。すべての加盟国が温室効果ガスの削減目標を決め、5年ごとに見直すという内容だ。

 熱波や猛烈な台風などの気象災害は世界各地で頻発。現在の各国の目標を積み上げても必要な削減量には届かない。今年はこれまでに各国が出した削減目標を初めて見直すタイミングだ。国連のグテーレス事務総長は「より大きな野心を示してもらう必要がある」などと再三、目標の引き上げを求めており、11月に英国で予定されていた気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で、各国の対応が注目されていた。

 昨年は、ブラジル豪州で大規模な森林火災が発生。気候変動との関わりも指摘され、生物多様性の損失が進んだ。

 その生物多様性の保全でも、今年は新たなスタートの年になるはずだった。10月に中国で生物多様性条約締約国会議(COP15)があり、国際的な生物多様性保全の枠組みが決まる予定になっていたからだ。

 現在、世界が取り組んでいる…

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