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 米フェイスブック(FB)から、世界の大手企業が広告を一時引き揚げる動きが続いている。広告を見合わせる企業は1千社近くまで拡大。ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)らが7日、ボイコットを呼びかける人権擁護の市民団体の幹部と会談したが、話し合いは平行線に終わったもようだ。

 「FBの今日の姿勢は、PRに過ぎなかった」

 7日、ザッカーバーグ氏ら幹部との会談を終えた市民団体は失望感を示した。FB側は従来の同社の姿勢を説明したにとどまったという。FBは朝日新聞の取材に対し、「運動を組織する人たちの話を聞き、プラットフォーム上の憎悪(ヘイト)とたたかう我々の決意を再確認する機会だった」と説明した。

 ボイコットは、全米有色人地位向上協会(NAACP)などの市民団体が6月半ば、ヘイトスピーチなど問題のあるコンテンツやトランプ大統領へのFBの対応を問題視し、企業側に呼びかけて始まった。

 市民団体によると、6月下旬に200社弱だった企業数はいま1千社近いという。米製薬大手ファイザーや、ジーンズ「リーバイス」を展開する米リーバイ・ストラウスなど有名企業が次々と参加している。

 ボイコットの広がりの一方で、FBへの影響は限定的という見方も米国内にはある。FBは昨年の売上高706億ドル(約7・6兆円)のうち98%を広告収入に依存しているが、その大半は中小企業による広告だ。大手企業の広告引き揚げは目立つが、金銭的な影響は大きくない可能性がある。米メディアは、ザッカーバーグ氏がFB社内で最近、「広告主はまもなく戻ってくる」と楽観的な考えを語ったとも伝えている。(サンフランシスコ=尾形聡彦)