ロケ職人が手にした夢のMC かまいたち、泥臭さと因縁

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土井恵里奈
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冠番組 カンテレ「かまいたちの机上の空論城」

 賞レースを制し番組MCになれば、体を張らなくてすむ――。それはまさに「机上の空論」だった。過酷なロケの多かった大阪での下積み時代。苦難を切り抜け、ようやくつかんだ冠番組を仕切る2人のこれからは。

 おならのにおいは1週間保存できる? スキンヘッドが10人いればトラックを引っ張れる?

 この番組「かまいたちの机上の空論城」では、誰も試さないようなことを体を張って検証する。ロケや実験に挑むのは後輩の若手芸人ら。かまいたちは、スタジオから彼らをいじりつつエールを送る。「やっとスタジオ側に回れた。いつになったら(ロケでなく)パネラー側になれるのかと思ってたんです」(濱家)

過酷ロケ、原動力に

 コンビ結成は2004年。お調子者の大阪人と自認する濱家が、売れるために選んだ6人目の相方が山内だった。前に出るタイプではないが、とぼけた風情がおかしみを醸し出す。「僕はキャーキャー言われたくて男前の相方とばかり組んでは解散していたけど、山内は初めて顔は関係ないと思わせてくれた」

 2人で漫才やコントにいそしむ中、きつかったのが在阪局のロケだ。

 ブリーフを100枚はく実験もあれば、道行く人の声を約7時間拾うロケもあった。無人島ロケでは、一から食材探し。調理道具もなく、ペンキ用の一斗缶をナイフで開きフライパン代わりにした。「植物か焦げかサビか分からないものを食べることになった」(山内)

 濱家は、真冬の夜の海に裸で潜った。身につけたのは、胸に粘着テープで貼った安物のライトだけ。波にさらわれた時の目印にするためだ。これこそ芸人、と思いつつ誓った。「スタジオで笑ってられる立場になりたい」

 決意通り、2017年にコントの日本一を決める「キングオブコント」で優勝。東京進出も果たし、長時間の地獄のロケは減った。「あのロケを卒業したくて、賞を取って大阪を出た。ロケが原動力になった」。昨年、M―1で準優勝。今は全国区の人気を誇る。

 そして手にしたこの番組。収録は懐かしの大阪で、故郷に錦を飾る――。

記事の後半では、2人の出会いからコンビ結成、大阪への思いをロングインタビューで。「いつ終わっても悔いはない」という山内さんにつっこみも。

 はずだったのに、やっぱりス…

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