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微粒子による空気感染、WHO「可能性排除できない」

新型コロナウイルス

ウィーン=吉武祐
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 世界保健機関(WHO)は9日、新型コロナウイルスの感染について報告書を発表し、空気中の微粒子がある程度の距離を漂って感染を起こす空気感染について、換気の悪い場所など一定の環境で発生する可能性を「排除できない」とする見解を示した。

 WHOは、せきやくしゃみなどの飛沫(ひまつ)感染か、物の表面を触った手にウイルスが付き、鼻や口に伝わる接触感染が主な感染経路だとしている。空気感染は、病院での気管挿管時などを除き、立証されていないとしてきた。

 今回も基本的な考えは変えていないが、空気感染の可能性を示す複数の研究に新たに言及。医療現場以外でも、合唱の練習、レストラン、フィットネスジムといった場所で「混雑して換気が悪いなどの特定の室内環境で、感染者と長時間一緒にいた場合」に、近い距離の空気感染が起こる可能性を排除できないとした。また、この分野ではさらなる研究が必要だとした。

 空気感染をめぐっては各国の専門家が6日に公開書簡を発表し、飛沫が微細になると長く空気中を漂って遠くへ運ばれると指摘。「予防的な措置が取られるべきだ」と注意を促していた。(ウィーン=吉武祐)

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