WHO、独立した委員会を設置 新型コロナの対応を検証
ウィーン=吉武祐
世界保健機関(WHO)は9日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)にWHOや加盟国などがどう対応したかを検証するため、独立した委員会を設置すると発表した。共同議長に、リベリア前大統領でノーベル平和賞受賞者のエレン・サーリーフ氏と、ニュージーランド元首相で前国連開発計画総裁のヘレン・クラーク氏を指名した。
WHOのテドロス・アダノム事務局長が同日、加盟国向けの定例報告の中で明らかにした。テドロス氏は、独立委員会の権限は2人の共同議長が加盟国と協議したうえで決め、他の委員は加盟国が提案する候補らから共同議長が選ぶことを提案。11月に開くWHO年次総会で中間報告を、来年5月の年次総会で報告書の提出を受けるとした。
新型コロナへの対応をめぐっては、発生当初の中国の情報提供や、WHOの世界への警戒の伝え方などに疑問や批判が噴出。5月にテレビ会議方式で開かれた年次総会で、公平で独立した包括的な検証を主導するようテドロス氏に求めることを盛り込んだ決議が採択されていた。(ウィーン=吉武祐)
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