[PR]

 宮崎県都城市の合唱グループ「ピーチクパーチクin盆地」が、新型コロナウイルスのために自粛していた活動を4カ月半ぶりに再開した。久しぶりに集まった会員約40人は広いホールでマスクをつけ、間隔を取って声を合わせていた。

 この会は昨年5月、市内の音楽療法士、久保田宏之さん(81)が「主に高齢者が気軽に合唱できる集まりをつくりたい」と、知人らと一緒に結成した。毎月2回、都城市総合文化ホールの練習室に集まり、童謡や昭和の歌謡曲など懐かしい歌を中心に歌ってきた。会員登録は約140人に上ったが、2月17日を最後に活動自粛を余儀なくされた。

 いつ再開するべきか久保田さんは悩んだ。「活動自体しないほうがいいのか。ただ、高齢者は家に閉じこもると足腰が弱り、認知症も進みかねない。仲間と一緒に楽しく歌うことはやはり大切だ」と考え、7月6日から活動を再開することにした。感染防止対策の一つとして「密」を避けるため、狭い練習室ではなく、広い中ホールを借りた。

 この日は未明から大雨に見舞われた。前日には宮崎市内で男性1人の新型コロナウイルス感染が確認された。県内では85日ぶりの感染確認だった。

 それでも約40人が集まった。消毒徹底▽マスク着用▽お互いに1メートル以上の間隔を取る▽直行直帰する▽体調の悪い人は休む――などの対策を取って、約1時間半の合唱を楽しんだ。

 「高校三年生」から始まり、集いが出来なかった3~6月にちなんだ歌、「うれしいひなまつり」や「鯉(こい)のぼり」、振り付けのある「青い山脈」などを熱唱した。ゲストとしてチンドン屋「宮崎花ふぶき一座」の座長、宮田わかなさん(49)も登場。鉦(かね)や太鼓に合わせてみんなで「リンゴの唄」などを歌った。

 途中、久保田さんは「また宮崎でも(感染確認が)発生した。皆さんにお会いしたいが、この会を続けるべきかどうか」と会員に語りかけた。「ぜひ続けてほしい」「楽しみにしている」などの声が出て、対策を取ったうえで続けることになった。

 会の結成当初から休まずに参加しているという救仁郷(くにごう)紀代子さん(75)は「待ち遠しかった。何カ月も歌わないと声が出なくなりますね。本当に楽しいし、元気になりました」と話していた。会の問い合わせは久保田さん(090・3664・2990)へ。(神谷裕司)

関連ニュース