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 熊本県南部を中心に、九州で多くの犠牲者が出た豪雨による災害の発生から、11日で1週間が経った。被災地ではこの日、仮設住宅の建設が始まり、災害ボランティアも活動した。だが、梅雨前線が九州北部に停滞し、強い雨が降るところもあった。この影響で、ボランティア活動も一部で中止された。

 11日朝、熊本県球磨(くま)村で、生まれ育った実家が倒壊した女性は、実家があった場所に立ち「悔しいですね。こんなことになるなんて」と話し、涙をぬぐった。

 熊本県内では、全半壊37棟、床上・床下浸水6221棟の家屋被害(9日午後時点)が出た。11日午前には、人吉市と山江村で応急仮設住宅が着工された。木造平屋建てで、人吉市15戸、山江村25戸が8月中旬には完成する予定という。2016年の熊本地震の時の仮設住宅着工は、前震の15日後だった。

 熊本、大分両県の避難所には、計約2500人が身を寄せている。避難生活の環境を整える取り組みは徐々に進んでおり、約1200人の避難者がいる熊本県人吉市では、最大の避難所に洗濯機やエアコンの設置を準備。市によると、8カ所の避難所のうち、3カ所には自衛隊により風呂が設置されたという。

 一方、浸水した建物の復旧作業ははかどっていないが、被災地は大雨に見舞われた。国などが設置した雨量観測所では11日朝、熊本県八代市で1時間に77ミリ、球磨川の支流が流れる五木村で74ミリを観測。球磨川には午前10時、氾濫(はんらん)危険情報が出された。大分県では竹田市で90ミリを記録した。このため両県ではボランティア活動が中止されるところもあった。

 人吉市幹部は11日、「作業がどんどん遅れるのが心苦しい。早く片付けたい被災者が多いのに、もどかしい」と話した。

 気象庁によると、九州北部には12日にかけて停滞する梅雨前線に湿った空気が流れ込み、再び大雨になる恐れがある。九州南部も激しい雨が降る見込み。気象庁は、土砂災害や河川の増水・氾濫に警戒するよう呼びかけている。