[PR]

 全国一のワサビ生産地の県内で、廃棄されることが多かった「ワサビの葉」。有効活用しようと、松本大学(松本市)と健康茶を生産する黒姫和漢薬研究所(信濃町)が、新商品「本わさび茶」を開発した。ワサビ特有の辛みはなくし、飲みやすい味に仕上げた。

 同大で9日、お披露目された。農産物の有効活用を研究している人間健康学部の矢内和博准教授(48)が、利用方法が少なく、捨てられていたワサビの葉に着目。乾燥させて抽出すると、液体からうまみが出ていたのを確認した。成分分析では、グルタミン酸やアミノ酸が緑茶より多く検出されたという。

 同研究所は、「香り」「味」「色」の三つのバランスを保てるように焙煎(ばいせん)加工。特徴の辛みを抜いて長く飲み続けられるようにした。

 葉は「大王わさび農場」(安曇野市)が供給。収穫期は1日約60キロの葉がとれるが、100キロの葉を蒸しても9キロしか残らないという。年間を通じた生産量の確保が今後の課題だ。矢内准教授は「生産者の応援がしたかった」と開発の理由を話している。

 販売は、あづみ野食品(同市)などが担当し、大王わさび農場や県内の高速道路のサービスエリア、JR松本駅売店などで1個500円(5包入り、税別)で発売されている。(佐藤靖)