コロナ失業する非正規の女性「同じ人間とも思われない」

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高橋末菜
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経世彩民 高橋末菜の目

 9日、雨が続く夜の銀座で傘を差し、その女性(40代)は拡声機のマイクを握って声を上げた。「雇用調整助成金を活用して派遣社員の雇用を守ってください」「雇い止めを撤回してください」

 1人から加盟できる労働組合「総合サポートユニオン」の仲間たち十数人も一緒だ。

 目の前のオフィスビルには、女性が登録していた派遣会社が入っている。この日初めてあった同社との団体交渉で、会社側が「ゼロ回答」だったとして抗議に来ていた。

 女性は昨年4月から、企業の広報誌などを作る会社に派遣されて働いていた。「長く働ける職場」と聞き、派遣先の上司との信頼関係も築けていると感じていた。

 新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化した3月下旬。派遣先は、社員を在宅勤務に一斉に切り替えた。一方、派遣社員には「出社がいやなら有給休暇を」と告げた。感染は怖かったが、仕方なく出社を続けた。

 厚生労働省は4月10日、「…

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