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(11日、静岡独自大会 駿河総合13-0熱海・金谷・佐久間)

 「笑って、笑って」

 9点をリードされて迎えた四回表、無死満塁のピンチ。マウンド上の浜松湖北高佐久間分校唯一の3年、杉本大河君にバッテリーを組む金谷の織部一寿君(3年)が声をかけた。

 あと一点失えば、5回コールド負けの可能性が出てくる。心を落ちつかせ、思いを一つにした2人は、次打者をショートフライに打ち取った。「強豪相手にアウトを取る姿を後輩たちに見せたかった」

 熱海、金谷、浜松湖北佐久間分校の3校は、それぞれ県の東部、中部、西部にあり、合同練習は一苦労だ。熱海と佐久間分校は車で3時間近くかかる場所にある。

 開幕までに3校そろったのはわずか4回。新型コロナウイルスの影響で集まれない期間はオンライン会議やLINEでコミュニケーションを図ってきた。

 「せめて最後くらい」と、今大会前に3回の練習試合を予定していたが、それも大雨で中止となった。

 結局、コールド負けは避けられなかった。5回、0―13。後悔がないといえばうそになる。それでも、昨夏準優勝の相手を2度、三者凡退に打ち取った。

 杉本君は試合後、初めて織部君と投球練習をした時のことを思い出した。変化球がバウンドしてしまう自分と、それを捕球できない織部君。練習を重ね、少しずつ信頼関係を築いてきた。バウンドしても受け止めてくれる。仲間を信じることができた時、思い切って納得の行く球が投げられるようになった。

 「連合だからこそ、人の支えを強く感じた。野球が出来る喜びを実感できた時間でした」(広瀬萌恵)