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(12日、愛知独自大会 岡崎西7-1高浜)

 身長165センチ、体重79キロ。高浜の時村優矢投手(3年)は投手としてはやや太めで、球速も100キロ前後。だが、横手からコーナーをつく頭脳的な投球で岡崎西打線を七回まで1点に抑える好投を見せた。

 エースに選ばれたのは4カ月前。元々は捕手だったが右ひじを痛め、昨年12月、独特な投球フォームに注目した当時の監督に投手転向を勧められた。

 今の上田能暉監督も「負けん気の強い性格は投手向き」と認める。投手経験はなかったが、それ以来、苦手なランニングを毎朝3キロ続け、スタミナをつけた。「投手は試合を作る重要な役割。誰よりも努力しないと」と時村選手。今春には投手の実力はチーム一に。

 小学校からの捕手経験も生かす。「打者の振りを見ると苦手なコースがわかる」と捕手と相談しながら、配球を自ら組み立て、打ちにくいテンポで投げる。この日の試合でも、スライダーなどの変化球で惑わせ、最後は外角の直球で勝負する組み立てで、10三振を奪った。相手チームの岡崎西の打者らも「あの投球フォームと球速はタイミングが合わせにくかった」と舌を巻く。

 八回、味方の守備の乱れもあり、3点本塁打も浴びて力尽きた。試合後は「悔しいけど、この経験を今後の糧にしたい。僕は切り替えも得意なんです」とさらり。卒業後はIT関係の起業を目指す。すでに株式投資などを始め、資本金を準備しているという。(小西正人)