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 コロナ禍は、大人社会にはびこる差別やいじめをあぶり出した。いじめに苦しむ子どもを少しでも減らすためには、まず、大人たちが変わらなければならない。どうすればいいのか。

藤原一裕さん 中3で訪れた転機

拡大する写真・図版藤原一裕さん

 漫才コンビ「ライセンス」。1977年生まれ。96年にコンビ結成。著書に「遺産ゲーム」。「ゲロはいちゃったよ」はネットで販売中。

 新潟県に住んでいた中学2年の頃、同じ学年の男子が1日1回、尻を蹴り腹を殴りにくるんです。標的にされたもう1人の子と助け合う約束をしましたが、いざ僕がやられた時、その子は笑いました。

 クラス全員が、僕がいない……僕がされていることを見ていないことにする。そのときの感情は……。言葉では、今もいい表現が見つかりません。孤立感は、殴られるよりも蹴られるよりも苦しい。

 長期休みが来るとホッとしたし、終わりに近づくと「また学校が始まる」とつらかった。いじめられた側の悲しさを伝えようと昨年出版した絵本「ゲロはいちゃったよ」は、自殺が増える夏休み後に急いで届けたくてクラウドファンディングで資金を募りました。新型コロナの影響で夏休みが短い今年は、苦しむ子が増えるのでは、と心配です。

 かつて身分差別が当たり前だったように、人間は集団になると優劣をつけようとするものです。今では、その影の部分がSNSに表れています。加害者は匿名で気軽な分、いじめや差別は、以前より陰湿になっています。

 「いじり」と「いじめ」は違います。いじられる側もそれを望んでいるお笑いは、鍛えたプロのショー。いじられる側の気持ちはわからないのだから、まねしないでほしい。明るくふざけ合っている子が、実は苦しんでいるかもしれません。学校側が「いじめは把握していません」と言うこともありますが、大人は気づけていないだけかもしれない、と疑うべきです。

 僕がやられていた時に笑った子は、怖かったのでしょう。今の僕にはよくわかりますし、逆の立場だったら同じようにしたと思います。

 だから大人は、子どもの異変に…

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