拡大する写真・図版イラスト・加藤啓太郎

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6つのカタチ① 観客
史上初の延期となった東京オリンピック。IOCや大会組織委員会は、費用削減を念頭に「安全で簡素」な大会の姿を模索しています。コロナの時代、多くの人が価値を認めるスポーツの祭典とは? 譲れるもの、譲れないものは? 6つのキーワードを切り口に、取材を続ける記者たちが考えました。

 競技場でのスポーツ観戦が趣味です。国立競技場でのサッカー天皇杯決勝で年が明け、夏は高校野球の地方大会、秋はラグビーと、季節の移ろいを家族や友人らとスタンドで感じるのが幸せな時間です。

 中学生の時、大好きだった巨人を外野席で応援するため、早朝から並んでふらふらになりました。大リーグ目当てに卒業旅行で訪れた米国では、郊外での試合が深夜までもつれ、気づくと辺りは真っ暗。帰りのタクシーを見つけられず青ざめました。

 そこまでするのはなぜか。醍醐(だいご)味の一つは、自分が大声援の一部になることだと思っています。スーパープレーに立ち上がって拍手を送り、怠慢な選手に声で奮起を促す。そんな私ですから、観客目線で言えば、無観客五輪なんてあり得ません。

拡大する写真・図版前回東京五輪のマラソンで力走する円谷幸吉選手に声援を送る人たち=1964年10月21日

 1964年の東京五輪を観戦した人たちに取材したことがあります。「ここで友達とアベベ(マラソン金メダリスト)を待ったんだ」「この時はおなかに息子がいてね」。アルバムをめくりながら、大切な記憶をいとおしく語る姿がいつも印象的でした。取材が終わるたび、思ったものです。2020年は私も家族と五輪に行くぞ、と。

【動画】コロナ対策などで簡素化されることになった東京五輪。どんなカタチに?

 ただ、状況は大きく変わりまし…

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