拡大する写真・図版ブラジリアで7日、記者会見で新型コロナウイルスに感染したことを明らかにしたボルソナーロ大統領=ロイター。マスクを外して取材中の記者を危険にさらしたとして、8日付で刑事告発される事態に発展した

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 ブラジルのボルソナーロ大統領が新型コロナウイルスに感染したことが明らかになりました。当初は「コロナはちょっとした風邪」と発言したり、マスクの着用を拒否したりと、たびたび物議を醸してきたボルソナーロ氏ですが、国内では一部で根強い支持があるようです。ブラジル政治に詳しい東京外国語大学世界言語社会教育センターの舛方周一郎講師に、過激発言の裏にあるボルソナーロ氏の本音について読み解いてもらいました。

 ――ボルソナーロ氏の感染は、ブラジル国内でどのように受け止められていますか。

 「もともとボルソナーロ氏に批判的な人たちからは『やっぱり』という反応がある一方で、『頑張れ』『こういった状況でもブラジルをよくしてくれるだろう』との声も聞かれます。新型コロナ対策で失敗したとの批判が高まっていますが、支持率は30%ほどで安定しています。もともとの支持層のうち、不支持に転じたのは10~15%にとどまるとの調査結果もあります」

拡大する写真・図版リオデジャネイロにある葬儀会社の倉庫でひつぎを並べる従業員=7月3日、ロイター

 ――ブラジルの感染者は188万人、死者は7万2千人を超え、米国に次いで多い数字です。「ちょっとした風邪」といった発言を聞くかぎり、コロナ対策を軽視しているように思えます。

 「『ちょっとした風邪』発言は、ブラジルでの新型コロナの感染拡大が始まったばかりの頃のものです。過激だと受け止められた過去の数々の発言の印象もあいまって、ブラジルでの状況が変わった今でも、この発言だけが独り歩きしてしまっていると感じています。ボルソナーロ氏が無策で全員が感染すればいいと思っているわけではありません。重症化のリスクが高い高齢者などに対しては、外出を控えるように呼びかけるなど、ボルソナーロ氏なりに感染防止の必要性は理解しています。ブラジルは以前からデング熱などの感染症のリスクを常に抱えている国です。一連の発言も、国民がパンデミックに対してヒステリックになりすぎるのはいけないと強調したいが故のことでしょう。感染を明らかにした記者会見でマスクを外してみせたのも、とにかく支持者を安心させたいというパフォーマンスだったとみています」

 「連邦制のブラジルは州政府など地方自治体の権限が強いため、国全体で連携して対策を取るのが難しいという側面もあります。大統領を中心とした連邦政府にできることは限られています」

拡大する写真・図版リオデジャネイロで通りを歩く人たち=7月8日、AFP時事

 ――外出禁止の必要性も否定し…

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