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 新型コロナウイルス感染症拡大の影響について、山梨県保険医協会(長田高典会長)が県内の医師と歯科医師に今年4月の状況を尋ねるアンケートを実施したところ、外来患者数は医科の91・7%、歯科も81・3%が前年同月に比べて「減少」と回答した。

 5月12~20日、質問をファクスで医師と歯科医師計約400人に送り、医科で84人、歯科は16人から回答が寄せられた。

 回答のうち、外来患者の減少割合は、医科の71・4%が「30%未満」、22・1%が「30~50%未満」、歯科では76・9%が「30%未満」、23・1%が「30~50%未満」と答えた。医科では50%以上減少したという回答も5・2%あった。

 保険診療収入では、医科の91・7%が「減った」と回答。減った割合は「30%未満」66・2%、「30%以上50%未満」22・1%で、「50%以上」も3・9%あった。歯科は「減った」68・8%、「増えた」18・8%、「変化なし」12・5%だった。減った割合は「30%未満」63・6%、「30%以上50%未満」27・3%だった。

 医療物資の在庫についても聞いた。調査当時、マスクは医科の44%、歯科も43・8%が在庫は「1カ月以内」分か「すでにない」と答えた。防護服は「充足している」との回答が医科21・4%、歯科12・5%に過ぎず、医科25%、歯科43・8%が「すでに在庫がない」だった。

 国や自治体への要望(複数回答)としては、「損失への補償(給付金)」がトップで医科の28・6%、歯科の50%が挙げた。医科は「人件費への補助」26・2%、歯科は「資金繰りの補助」37・5%と続いた。

 自由記載欄には「厚労省・政府の指示が二転三転する」「感染対策の物品費を補助してほしい」といった意見も寄せられた。新型コロナウイルス感染症への警戒感から受診控えが広がったことについては「重症化してから来られるのは困る」のほか、乳児健診やワクチン接種も「親の不安度により変化する」といった声もあった。

 こうした結果を踏まえ、協会は6月30日、医療機関の経営破綻(はたん)を防ぐ支援金制度の創設や受診抑制による病気の悪化を防ぐため注意を呼びかけることなどを求め、要望書を県知事や首相、厚労相らに提出した。

 協会の伊藤龍吾事務局長は「新型コロナウイルス感染症の拡大で、医療機関は危険という『風評被害』がある。歯科の歯周病治療や定期検診などを我慢した末、来院したら悪化していたという例も多い。医療機関の感染症対策(のレベルは)は以前に比べて数段上になっている。子どもの予防接種なども安心して受けてほしい」と話す。(三ツ木勝巳)