伊木緑
拡大するイラスト・加藤啓太郎
新潟で高校野球担当をしていた2007年夏、全国高校野球選手権新潟大会の開催中に中越沖地震(最大震度6強)が発生し、大会が中断しました。再開を見通せず「代表校を出せないかもしれない」と頭を抱える新潟県高校野球連盟に、日本高野連は「新潟代表が決まるまで待つ」と言ったそうです。大会は地震の1週間後に再開。新潟明訓の優勝が決まり、全都道府県の代表校がそろって甲子園大会は開催されました。
来夏までに新型コロナウイルスの流行が収まらない国・地域の選手が参加を断念したら、五輪はどうなるのか――。考えていたら、駆け出し記者時代のそんな記憶がよみがえりました。
今夏の開催を巡っては、延期決定前の3月22日、カナダオリンピック委員会が「選手を派遣しない」と表明しました。続いて豪州などが延期を支持。安倍晋三首相と国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が延期で合意したのは同24日のことでした。
拡大するさわやかな秋晴れの下で開かれた前回東京五輪の開会式=1964年10月10日
五輪憲章は「NOC(各国・地域の国内オリンピック委員会)は五輪に選手を派遣し、参加する義務がある」と定めていますが、選手や関係者の健康を考えれば、来夏に向けても、今回のカナダのように不参加を表明するNOCが出てくる可能性は否定できません。
1896年に開催地ギリシャな…
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