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 知的障がい者が描いたアート作品で工事現場の仮囲いを彩り、撤去した後は作品をバッグに加工して販売する。そんな取り組みがJR山手線と京浜東北線の新駅「高輪ゲートウェイ」(東京都港区)の駅前特設広場で14日に始まった。

 岩手県花巻市にある「るんびにい美術館」所属の知的障がい者が描いたアート作品を、「ターポリン」と呼ばれる、丈夫で防水性に優れた素材にプリント。3月に開業した同駅前の開発工事現場の仮囲いに掲げて展示している。

 5種類、計10点の作品が仮囲いを彩っている。9月に展示を終えた後は、ターポリンを洗浄・裁断・加工してトートバッグに生まれ変わらせ、ネット通販サイトで販売する。

 作品1点から10個のトートバッグを作る。捨てられるはずのモノを付加価値の高い雑貨などに作り替える。リサイクルならぬ「アップサイクル」だ。

 仮囲いに作品を提供した対価に加え、バッグの販売から得られる収益もアーティストに還元し、知的障がい者の所得向上につなげることをめざす。

 知的障がい者が描いたアートの販売などを手がけるベンチャー企業のヘラルボニー(花巻市)が、鉄道や駅を利用した新規事業を手がけているJR東日本の子会社、JR東日本スタートアップと組んで始めた。

 同社の柴田裕社長は「無味乾燥な仮囲いを障がい者の作品を披露する場に変える利活用は、他の工事現場でもできる」と今後の広がりに期待を寄せる。

 作品の展示期間は9月6日まで。トートバッグは特設サイト(http://jrestartup.co.jp/wall-art-tote-bag/別ウインドウで開きます)で予約販売する。価格は1万6280円(税込み、送料別)。12月以降、順次発送する予定だ。(木村裕明)