暴力決別の角界、処分甘くないか 親方の厳罰化はどこへ
竹園隆浩
角界では過去、中川部屋の前身の春日山部屋や古くは元横綱輪島が師匠だった花籠部屋など、年寄名跡のトラブルで部屋がつぶされた例はある。だが、暴力を受けた弟子が師匠を訴え、部屋がなくなるのは前代未聞だ。遅まきながら、画期的な出来事だと言える。
だが、加害者側の中川親方自身の処分は甘くはないか。相撲協会は暴力決別宣言で「いかなる目的の、いかなる暴力も許さない」とし、「暴力と決別する意識改革は師匠・年寄が率先し、暴力を根絶する」と公言した。力士であれば番付上位者、指導する立場の親方なら、力士よりも重い処分を検討するという説明をしてきたはずだった。
発表によると、認定された暴…