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 記録的な大雨に見舞われた大分県日田市。2020県高校野球大会を控える市内の高校の野球部にも被害が及んだ。

 氾濫(はんらん)した川の近くにある日田三隈では、6~10日は本格的な練習ができず、11日に予定していた宇佐との大会前最後の練習試合も中止。12日は雨が降りしきるなか、グラウンドで練習した。布木朝也監督(26)は「ここまで準備できずに大会を迎えるのは正直不安です」と話す。

 主将の小野峻平君(3年)の同市天瀬町の実家は2階まで土砂で埋まり、家屋には流れてきた丸太が突き刺さった状態という。小野君は昨年から両親と市内の別の住宅に移っていたが、実家と同じ敷地の別宅に住む祖父母は避難所に身を寄せた。片付けに人手がいることもあり、「いま、野球をやっていいのか」と葛藤もあった。

 だが、父から「今は野球に集中しろ」と言葉をかけてもらい、12日の練習に参加した。「祖父母も実家も心配だけど、最後まで一生懸命野球をやっている姿を見せて、少しでも元気づけたい」と語った。

 2018、19年に夏の甲子園に連続出場した藤蔭では、学校近くの高台にある寮周辺で土砂災害の危険性が高まった。7日は寮で暮らす約70人の部員が体育館で一夜を明かした。

 10日まで本格的な練習はできなかったが、11日には雨にさらされたグラウンドを整備し、有田工(佐賀)と練習試合をした。竹下大雅監督(27)は「豪雨で甚大な被害を受けている方々がいる。選手には感謝の気持ちを持って野球をしてほしい」。平川翔太郎主将(3年)は「日田の人に元気を与えられるような試合をしたい」と話した。

 日田三隈は15日に大分鶴崎と、藤蔭は16日に津久見とそれぞれ対戦する。(河野光汰)