拡大する写真・図版13日、スイス・ジュネーブの世界保健機関(WHO)本部で記者会見するテドロス・アダノム事務局長=国連のインターネット放送UNWebTVの映像から

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 世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は13日の記者会見で、新型コロナウイルスが米大陸を中心に拡大し続ける状況について「率直に言わせてもらえば、多くの国が誤った方向に導かれている」と述べた。1日あたりの新たな感染者が12日に過去最高の23万人超に上ったことに危機感を示し、指導者の行いに改善を求めた。

 WHOによると、23万人超の新規感染者のうち、米国とブラジルが約半分を占める。テドロス氏は会見で国名などを名指ししなかったものの、「指導者が矛盾したメッセージを出すことは、対策の中身を損なう」と批判。各国の指導者が国民に明確なメッセージを伝えず、手洗いやマスク着用といった対策が浸透しなければ、状況は「悪くなるばかりだ」と訴えた。

 また、WHOの緊急対応責任者マイク・ライアン氏は会見で、感染状況が悪化している国々について「状況を変えるには、政府にも国民にも相当な覚悟が必要だ」と述べた。

 新型コロナウイルスをめぐっては、トランプ米大統領が公の場でのマスク着用を長らく拒否し、ブラジルのボルソナーロ大統領も「ちょっとした風邪」と危険性を軽視。いずれも批判されてきた。(ウィーン=吉武祐)