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(13日、岩手独自大会 一関学院16-3宮古商工)

 ようやく来たチャンスで、代打を任された。「絶対にランナーを返す」。四回裏2死一、三塁で宮古商工の休場(やすみば)歩夢(あゆむ)選手(3年)は、外角にきた直球を思いっきり振り抜いた。打球はライトに飛び、2点適時打になった。

 宮古商工は宮古商と宮古工が統合して今春開校した。休場選手がいた宮古工野球部は部員10人だったが、統合後は46人に増え、レギュラーからもれた。それでも、「チーム内で競争が生まれるのは歓迎。ベンチからチームを盛り上げる楽しさも知ることができた」と前向きに捉えた。

 新型コロナウイルスの影響で、統合後に全体練習が再開できたのは5月の連休明け。両校の元主将や休場選手を中心とした3年生は練習中に積極的に声をかけ合って、チームの一体感を高めた。山崎明仁監督(40)は「3年生が二つの学校を一つのチームにしてくれた」と振り返る。チャンスの場面で休場選手を送り出したのも、そんな姿を見てきたからだった。

 休場選手は「最後に自分のバッティングができて気持ちよかった。悔いはないです」と笑顔を見せた。(中山直樹)