なぜか寄付金が集まる市 「想像を超える状況」の理由

新型コロナウイルス

鈴木裕
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 新型コロナウイルス対策に役立ててほしいと願う現金の寄付が、愛知県豊明市になぜか相次いでいる。14日午後には70歳ぐらいの男性が市役所に現金2万円を届け、これで4月以降、現金の寄付だけで14件177万円余にのぼる。「自分のまちは自分で守る意識が、市民に強いのではないか」と小浮正典市長は分析する。

 きっかけは、4月23日、60歳前後と見られる匿名の男性が、市役所受付に届けた現金50万円だった。「コロナウイルス対策に少しでも役立てば」と書かれた手紙が添えられていた。

 4日後には、60代後半ぐらいの男性が「50万円の寄付に感動した。市内に多く住む外国人の生活支援に使って」と封筒4枚に入れた計18万2140円を届けた。

 その後も、5月22日に75歳ぐらいの男性が「いつもは災害の時に寄付している。今回はコロナ対策に」と2万円寄付▽6月4日に60代の女性が「特別給付金をもらったが、自分は生活に困っていない。必要な方のために使って」と10万円▽同26日に70歳前後の男性が「給付金を医療関係に使って」と奥さんの分も合わせて20万円▽同29日に80代と70代の夫妻が「いつもは歳末助け合いで寄付しているが、今回はコロナで困っている方の福祉に使って」と給付金2人分20万円▽同30日は60代の女性が「コロナ対策で福祉のために」と夫妻2人分の給付金20万円▽7月14日に70歳ぐらいの男性が「給付金の一部。生活に困っている人のために」と2万円――と、市役所に相次いで直接届けられた。このほか現金書留で届いたものなどを含めると14件合計177万2140円になる。

 同市秘書広報課によると、4月23日の50万円寄付の報道を見て「感動した。自分もぜひコロナ対策に寄付したい」と話す人も多いという。とくに特別給付金が市民の手元に届いた時期からは「自分は生活に困っていないので」と寄付してくれる例が続いている。

 小浮市長は「想像を超える状況で驚いている。豊明市はもともと市民参加が多いまちで、役所任せではなく自分たちでまちを守るという意識が高いのではないか」と話している。

 同市は、寄付の趣旨に沿って新型コロナ対策の最前線に立つ医療・福祉関係や子どもの支援のほか、外国人の生活支援のためのフードギフト事業に寄付金を活用している。(鈴木裕)

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