[PR]

 トランプ米大統領は14日、香港に対する優遇措置を撤廃する大統領令に署名した。香港の自治侵害に関与した当局者への制裁を盛り込んだ「香港自治法案」にも署名、同法が成立した。

 トランプ氏は会見で「我々は香港に対する優遇措置を終わらせる。今後は中国と同じように扱う」と述べた。米国は中国の「一国二制度」に基づいて、関税やビザの発給などで香港を中国本土と別に扱う優遇措置を取ってきた。しかし、香港での反体制的な言動を取り締まる「香港国家安全維持法(国安法)」施行の動きを受けて、トランプ政権は5月に優遇措置撤廃の方針を表明していた。

 また、トランプ氏が署名し、新たに成立した香港自治法は、国安法の制定や香港での抗議デモ弾圧に関与した政府当局者に対して、資産凍結や米国への入国制限といった制裁を科す内容。こうした当局者と多額の取引がある金融機関も制裁対象となる。

 トランプ政権はすでに、国安法制定に関与した当局者へのビザ発給制限のほか、防衛関連製品や軍事転用可能な先端技術の香港への輸出停止といった対抗措置を取っている。

 これに対し、中国外務省は15日、「国安法の実施を妨害する米国の試みは永遠に成功しない。米国が押し通そうとするなら、中国は必ず反撃する」と報復措置を示唆する声明を出した。(ワシントン=大島隆、北京=冨名腰隆)