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 公明党は15日、国会内で党外交安全保障調査会を開いた。陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備断念を受け、新たなミサイル防衛をめぐる本格的な議論を始めた。敵のミサイル基地などを直接破壊する「敵基地攻撃」には慎重な姿勢を強め、当面は議題にすら取り上げない方針だ。

 会合で佐藤茂樹・党調査会長は、陸上イージスの配備断念を決めた経緯について政府に詳しい説明を要求。出席議員は「統合ミサイル防衛の穴を埋めるために代替案を考えないといけない」「(日本側の保有数以上のミサイルを同時発射する)飽和攻撃にどう対処するか」など、陸上イージスに代わるミサイル防衛体制に向けた政府の見解をただした。

「あくまでもディフェンスの話」と自民を牽制

 会合後、浜地雅一・党調査会事務局長は「敵基地攻撃能力の話は一切出ていない」と説明。佐藤氏は「あくまでもディフェンスの問題だ」としてミサイル防衛体制の再構築に力を入れる考えを強調し、敵基地攻撃の議論に積極的な自民に対し「振り子が振れている」と不快感をあらわにした。

 今後は月2回のペースで党内論議を続けるが、政府の対処方針が固まるまでは敵基地攻撃能力の議論に踏み込まず、自民とは一線を引く構えだ。山口那津男代表は14日の会見で「我が国から緊張を高めるような政策をとることのないような配慮を含めた議論が重要だ」と自民を牽制(けんせい)した。党幹部は「集団的自衛権の行使を容認した安全保障法制の時とは次元が違う。政府が法案や閣議決定に向けて議論しているならドンパチやるが、今は自民が勝手に提言をまとめる議論をしているだけだ」と語る。(大久保貴裕)