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 新型コロナウイルスの影響のため茨城県内の小中学校で、3学期制から2学期制に移行する動きが広がっている。移行したのは県内の自治体の約2割にあたる11市町。授業時間を確保したり、休校で成績の適切な評価が難しくなったりしたことが背景にある。

 6月8日から通常授業を再開し、今年度に限り2学期制を導入した水戸市。「コロナ禍でようやく授業を再開した慌ただしい中で、2学期制で余裕が生まれることが良かった」。市立中の校長はこう評価する。3学期制と比べ各学期の期間が長くなり、余裕を持って学習や行事の予定を組める利点がある。それに加え、例年計6回行っている始業・終業・修了式が、2学期制では4回に減るので、全体で12時限確保できるという。「コロナの第2、3波などに備えて、授業時間を確保できるのは大きい」とこの校長は話す。

 水戸市のように3学期制から2学期制に移行する自治体が県内で増えている。県教委のまとめによると、8日時点で県内の約2割にあたる11市町が移行を決めた。

 主なメリットは、2学期制は通知表作成回数が減り、教員の事務処理などの負担を軽減できることだ。このほか、3学期制では7月上旬ごろから成績をつけ始めるが、長期休業で児童・生徒との信頼関係が十分でない中で、適切な評価をすることができないリスクを減らすこともできる。

 ただ、計16市町村は、教員による通知表作成の負担軽減などのため、3学期制のままで通知表を2回にした。

 一方、3学期制を維持した自治体は27市町村。2学期制に移行しない理由として、児童・生徒の生活リズムが変化してしまうことのリスクが考えられるという。通知表を年2回しか受け取らない場合は、受け取るまでの期間が長くなり、子どもの学習意欲の低下を招くのではという懸念もある。

 県教委の担当者は「コロナ禍で授業の遅れなどもあり難しい判断だが、柔軟に対応できている」と話す。(片田貴也)

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◆県内自治体の学期制の状況(県教委まとめ、8日時点)

2学期制

・3学期制から移行

水戸、笠間、ひたちなか、常陸太田、行方、龍ケ崎、結城、坂東、桜川、境、常総

・従来通り

取手、牛久、つくば、守谷、つくばみらい、美浦

3学期制

・通知表2回に変更

那珂、小美玉、茨城、東海、常陸大宮、土浦、石岡、稲敷、かすみがうら、利根、古河、下妻、筑西、八千代、五霞、河内

・従来通り

高萩、大洗、城里、大子、日立、北茨城、鹿嶋、潮来、鉾田、神栖、阿見