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 熊本県などに大きな被害をもたらした豪雨はその後も断続的に降り続き、多いところでは降り始めからの雨量が1千ミリを超えた。専門家は、インド洋と東シナ海、南シナ海の海水温がそろって高くなり、大量の水蒸気を日本に運んでくる「大気の川」ができたと指摘する。地球温暖化がさらに進めば、今世紀後半には7月の豪雨がさらに激しくなる可能性があるという。

拡大する写真・図版冠水した熊本県人吉市の市街地=4日

 「運ばれた水蒸気を水に換算すると毎秒約40万立方メートル。アマゾン川の約2倍に相当する大気の川だ」

 筑波大の釜江陽一助教(気象学)は気象庁の水蒸気データから、熊本県の球磨川が氾濫(はんらん)した4日午前3時ごろ、日本上空に長さ3千キロ、幅600キロにわたる帯状の大気の流れができていたと分析した。

拡大する写真・図版7月4日、日本列島の上空1~3キロ付近にできていた大気の川=釜江さん提供

 日本付近ではこの季節、太平洋高気圧と北側の高気圧が日本を挟むように拮抗(きっこう)する。南西からは湿った暖かい空気が太平洋高気圧に沿って時計回りに流れ込む。北側からは冷たく乾いた空気がもたらされる。二つの風がぶつかり、冷たい空気に暖かい空気が乗り上げて雨雲が発達する。これが梅雨前線だ。

 今年は特に、インド洋の海水温が平年より0・3度ほど高く、大きな上昇気流が生まれていた。フィリピン付近は下降気流になって高気圧ができたため、太平洋高気圧が普段より西まで張り出したような形になった。この高気圧の縁をまわり込むように日本に向かう南西風が吹き、インド側から吹く湿った季節風と合わさって南西気流が強まったとみられる。

 さらに今年は東シナ海南部と南…

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