JR豊肥線、8月の開通に向け仕上げ作業 復旧状況公開
大木理恵子
4年前の熊本地震で被災し、熊本県内の一部区間で不通となっていたJR豊肥線が8月、全線開通する。JR九州は16日、復旧状況を報道機関に公開した。
豊肥線は九州を横断して熊本と大分を結ぶ。2016年4月の地震や、その後の大雨による大規模な斜面の崩壊や土砂の流入により、肥後大津(熊本県大津町)―阿蘇(同県阿蘇市)間の27・3キロで計51カ所のレール寸断などの被害を受け、不通になっている。
震災翌年の17年7月から復旧工事を始め、約3年が経過した7月16日までに線路を敷くための地盤を整える土木工事が終わり、レールの敷設と信号機の設置などが完了。21日に試運転があり、8月8日に営業運転再開を予定している。
この日は立野駅(南阿蘇村)の損壊した駅ホームや阿蘇への急勾配を上るため線路の進行方向をいったん変える駅構内のスイッチバック、斜面崩落などの被害が特に大きかった瀬田(大津町)―赤水(阿蘇市)間の沿線の斜面や線路の復旧状況が公開された。線路沿いなどでは重機による仕上げに向けた作業が続いていた。(大木理恵子)
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