拡大する写真・図版コロナの時代 官邸 非常事態

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 コロナウイルスの感染拡大で、世界は大きく変わろうとしています。政治、医療、経済……。様々なジャンルで舞台裏を追う連載「コロナの時代」。今回は、首相官邸がこの半年間、どう動いたかを追う全6回のシリーズ「官邸 非常事態」です。連載最後の6回目は、感染対策と経済政策の比重をめぐる専門家と政権の攻防に迫ります。

 緊急事態宣言が全国で延長された後の5月上旬。政府の専門家会議のメンバーが検討してきた解除基準の目安案をみた菅義偉官房長官は不満をあらわにした。

 「この基準では、東京がいつまでも解除できないじゃないか」

 菅氏に示されたのは、直近1週間の新規感染者数が人口10万人あたり0・5人以下でないと解除できないという案だった。東京にあてはめると1日あたりの感染者数はおよそ10人。当時は連日10人以上の感染が確認され、30人を超える日も多かった。

 「経済は大事ですよ」。菅氏は繰り返し安倍晋三首相に進言した。4月7日に初の宣言が出されてから数日後、菅氏の携帯電話には、旧知のレストラン経営者から窮状を訴えるメールが届いた。「この自粛が続けばもう生活できません。コロナの死者よりも自殺者のほうが上回ることになりかねません」

 店舗に対する知事らの休業要請や外出自粛要請で経済が止まっている。経済を政権運営の屋台骨としてきただけに、緊急事態宣言を早く解除し、経済活動を再開させたいとの思いは、安倍首相とも共有していた。「0・5人の2倍にあたる1人でも厳しすぎる」。解除の基準について、専門家たちには、首相官邸のこうした意向が伝えられた。

コロナ対応で、政治的判断と科学的知見の溝が浮き彫りになりました。収束時期は見通せず、感染者は増え続けています。

対策か経済か、苦悩する尾身氏

 解除基準を議論する中心は政府…

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