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 政府の観光支援策「Go To トラベル」事業をめぐり、与党幹部から見直しを求める声が強まっている。

 公明党の山口那津男代表は16日午前、党会合で「東京などは実施を慎重に対応する手立てを講じて頂きたい」と要求。自民党の岸田文雄政調会長も「自治体の首長から厳しい声が上がっている」などとして事業の改善策を検討するよう政府に求めた。

 山口氏は、東京都を中心に新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない現状に触れ、「都知事が都外への不要不急の外出を自粛してもらいたいと発信するに至った」と指摘。事業の実施にあたり「東京の感染、そこから拡大している感染の全国的状況」を見極める必要があると主張した。

 14日の会見では「感染が心配だから(事業を)やめるのは、過度な対応になる」と予定通りの実施を求めていたが、首長や医療界から異論が相次ぎ、事実上の軌道修正を図った格好だ。

 自民の岸田氏も16日昼、岸田派の会合でこの問題を取り上げ、「全国の自治体の首長を中心に様々な指摘や厳しい声が上がっているのも事実だ」と強調。東京都で1日の感染者数としては過去最多となる280人以上の感染が確認されたことなどを念頭に、「少なくとも今の状況を見る限り、何らかの条件、あるいは柔軟な対応を合わせて考えなければ、国民の理解や安心にはつながらない」と危機感を示し、政府に向けて事業の見直しを求めた。

 安倍晋三首相は16日午前、首相官邸で記者団に、予定通り実施するかどうかを問われ「現在の感染状況については高い緊張感を持って注視をしている。専門家の意見をよく聞いてみたい」と語った。