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 赤羽一嘉国土交通相は16日夕、政府の観光支援策「Go To トラベル」事業について、東京発着の旅行を対象外にする考えを表明した。政府は支援策を22日に全国一律で始める考えだったが、地方自治体や与党などから異論が続出。方針を転換したうえで22日から実施に移すことにした。

 赤羽氏は16日夕、首相官邸で安倍晋三首相らと会談して対応を協議。その後、記者団の取材に答えた。同日夜に開催する感染症や経済の専門家らでつくる政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会に東京発着の旅行を対象外とする案を示し、意見を聴くという。

 赤羽氏はその後、国交省でも記者団の取材に応じ、東京発着の旅行は予約済みでも対象外にすることや、対象外は東京のみで大阪など46道府県で支援策を開始することを改めて説明した。東京を対象にする時期のメドは「感染状況をみて判断する」と述べるにとどめた。東京発着の旅行を実務的にどう線引きするかは「17日に業界と詰める」と語った。

 観光支援策をめぐっては、東京都を中心に新型コロナの新規感染者数が増加し、地方の首長や医療関係者、野党などから異論が出ていた。16日には与党・公明党の山口那津男代表が党会合で「東京などは実施を慎重に対応する手立てを講じて頂きたい」と要求。自民党の岸田文雄政調会長も「自治体の首長から厳しい声が上がっている」などと述べ、事業の改善策を検討するよう政府に求める声が出るようになっていた。

 東京都では16日、1日の感染者数としては過去最多となる286人の感染者が新たに確認された。大阪府で66人が感染し、5月下旬の緊急事態宣言の解除以降で最多だった7月15日の61人を上回っている。

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 赤羽一嘉国土交通相が16日夕、記者団に語った発言の概要は以下の通り。

 「Go To トラベル」事業につきましては、現下の感染状況に鑑み、東京都の発着、具体的に言いますと東京都を目的としている旅行、また東京都に居住する方の外に出られる旅行を対象から外し、宿泊旅行業界また旅行者双方に具体的な感染拡大防止策を求めた上で、7月22日から事業を実施する旨、本日の分科会でご説明させていただき、専門家の皆さま方のご意見をしっかりいただきたいと思います。