熊本)豪雨被災の八代市坂本町を歩く 再生あきらめない

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村上伸一
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 全国初の本格的なダム撤去が2年前に実現し、球磨川の清流を再生して街おこしを目指していた熊本県八代市坂本町。豪雨による川の氾濫(はんらん)で住宅や役所、数少ない商店などが壊滅的な被害を受けた。過疎地はこのまますたれてしまうのか。ダム問題はどうなるのか。過去の取材で知り合った若者や環境活動家らを訪ね、現地を歩いた。

 市の中心部から約20分かかる坂本町までの国道219号は土砂崩れなどで寸断され、球磨川を渡る橋や鉄道の一部も崩壊。豪雨後は5日ほどの間、孤立する集落があった。地元住民やボランティアらは山の中の県道などを車で縫うように進み、出入りしていた。

 荒瀬ダム撤去が完了した2018年に取材した土山大典さん(38)は10日、温泉旅館「鶴之湯」の後片付けを1人で続けていた。66年前に曽祖父が創業し、4年前に自力で営業を再開した木造3階建て。まわりに家のない球磨川の右岸にぽつんとそびえ立ち、対岸からは川に覆いかぶさっているように見える。すぐ裏にはJR肥薩線の葉木トンネルがある。

 4日未明、川から押し寄せた…

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