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シネマニア経済リポート

 新型コロナウイルスの感染拡大で、世界中で外出自粛の動きが続いている。これまでは多くの人が集まり、交流の場となっていた様々な公共施設の利用にも制約が出ている。世代を超えて人々が使う図書館もその一つだ。この図書館の利用制限が経済格差を一段と広げて、「予測できない結果をもたらす」と警鐘を鳴らす人がいる。米俳優エミリオ・エステベス(58)。1980年代にハリウッドの青春映画のスターとしてならした彼が今、なぜそう思うのか。監督と脚本を手がけ、自ら主演もした米映画「パブリック 図書館の奇跡」(2018年)の日本公開を機に、電話でインタビューした(以下敬称略)。

拡大する写真・図版映画「パブリック 図書館の奇跡」から (C) EL CAMINO LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

「俳優一家」のリベラル派

 エステベスというと、「セント・エルモス・ファイアー」(85年)などに親しんだ40~50代を中心に懐かしく思う人も多いはず。父は「地獄の黙示録」(79年)などで知られるマーティン・シーン(79)、弟は「プラトーン」(86年)、「ウォール街」(87年)などへの主演で一世を風靡(ふうび)したチャーリー・シーン(54)と俳優一家だ。父のマーティンはイラク戦争に開戦時から反対した民主党支持者で、エステベスも父譲りのリベラル派だ。

 主に海外の映画から、私たちを取り巻く問題を経済の側面から読み解く「シネマニア経済リポート」。ハリウッドの取材経験が豊富な藤えりか記者が様々な映画を紹介する記事を、随時配信します。

 今回の映画は、ホームレスを助ける図書館員と当局との闘いを描いたもの。舞台は米中西部オハイオ州シンシナティの公共図書館。日々、雨風をしのぎネットを使おうとホームレスの人たちが集まる。図書館員スチュアート(エステベス)は、彼らの臭いへの苦情などトラブル対応に追われる。ある日、大寒波が押し寄せ、約70人ものホームレスの人たちが図書館に居残る。そこへ警官隊がやって来て強硬手段で排除しようとする――。

 エステベスが今作の脚本を書い…

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