16歳で結婚、中退、出産、離婚… 看護師を経て社長に
若松真平
高校に入学して3カ月後に結婚。まもなく中退し、翌年には子どもを産み、2児を育てながら看護師になった後、家業を継いで社長になった女性がいる。看護師の経験を生かした商品「しっぽ貸し手」をヒットさせるまでの道のりとは。
「しっぽ貸し手」とは
愛知県豊川市にある山本製作所。今年5月下旬に発売した、しっぽ貸し手がヒットし、工場はフル稼働が続いている。
しっぽ貸し手は、真鍮(しんちゅう)銅合金材を使用した猫シルエットの商品。マスクを保管するためのフックとしても、ボタンなどを直接触れずに操作するためのタッチレスツールとしても使えて、価格は税抜き3300円だ。
「すでに4千個が売れて、現在ご注文いただいてもお届けは8月末以降という状態です」と話すのは、社長の田中倫子さん(35)。
16歳になってすぐ結婚
シングルマザーとして17歳と15歳の息子を育てている田中さん。結婚したのは2001年7月、高校入学から3カ月後で、誕生日を迎えた直後だった。
相手は9歳年上のトレーニン…