ようやくこの日が――。4カ月の公演中止を経て17日、宝塚歌劇が再始動した。劇場周辺には朝から待ち望んだファンの姿も。だが当日券の販売や出演者の楽屋入り待ちはなく、普段に比べて静かな初日を迎えた。
午前10時、大劇場の門が開く
午前10時前、宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)前に約90人が列をつくった。グッズショップ「キャトルレーヴ」の入店整理券を求める人たちだ。
先頭に並んでいたファンの女性(37)=大阪府池田市=は、初日のチケットがとれず、せめて舞台写真を買いたいと訪れた。「再開を楽しみにしていました。(花組トップスターの)柚香光(ゆずかれい)さんが羽根を背負う姿が早くみたい」
観劇できるのは8月以降になりそうだが、今後のコロナの感染状況が心配だ。「いつかまた公演が中止になるんじゃないかと不安。無事に公演を続けてほしい」と語る。
午前10時には、宝塚大劇場の正面ゲートが開いた。大劇場への入り口は4カ所あるが、この日はコロナ対策で一つに絞られた。一部の飲食店も営業を再開した。
入り口で検温、消毒も
「入り口で検温を行っています。手指の消毒にご協力をお願いします」とスタッフが呼びかけ、一列になった観客が劇場内に入っていく。入り口の検温装置に顔をかざし、手指を消毒していた。
正午が近づくと、花組公演「…