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 まるで太陽のキャンプファイア――。欧州宇宙機関(ESA)は、太陽に近づいて観測する探査機「ソーラー・オービター」が撮影した画像を公開した。太陽の表面で小さな爆発「フレア」が至るところで起きていることがわかったという。コロナウイルスの名前の由来にもなった上空のガス層「コロナ」が、なぜ太陽の表面温度よりはるかに高温なのかといった謎を解く手がかりになりそうだ。

 太陽は表面の温度が5500度前後なのに、上空にあるコロナは100万度以上ある。どうして遠くの方が熱いのか、表面の細かな現象がコロナを加熱させているのではないかと考えられてきたが、よく分かっていなかった。しかし、高性能な耐熱材料が開発され、これまではとても近づけなかった近距離から観測しようという探査機が相次いで開発された。

 その一つが2月、米フロリダ州から打ち上げられたソーラー・オービターだ。太陽半径の70倍にあたる4200万キロまで近づき、表面の拡大や地球から観測しにくい両極を撮影する。地球近くから見えるフレアの数億分の1のサイズの爆発も撮影できるという。

 ESAが今回公開したのは5月下旬に7700万キロの距離で撮影した画像で、ベルギー王立天文台のデービッド・バーグマンズ氏は「静かに見える太陽表面も細かくみると、無数の小さなフレアがあることがわかった。まるでキャンプファイアだ」とコメントした。(ワシントン=香取啓介)