文・井東礁、写真・井手さゆり
驚いた顔の絵文字のように見えるガラス張りの建物。大阪府枚方市にある商業施設だが、内部はもっと驚く光景が広がっていた。
見渡す限りの本、本、本――。幅10メートル、高さ7メートルある壁一面には、音楽や美術、車をはじめ、あらゆる種類が並ぶ。大開口から差し込む光が書籍を色鮮やかに浮かび上がらせるさまは、SF映画「インターステラー」に登場する本棚裏の空間に迷い込んだよう。
大阪府枚方市にある商業施設「枚方T―SITE」の4階。核テナントの蔦屋書店がしつらえた巨大本棚は、2016年のオープン以来、市のシンボル的な存在となった。本はコンシェルジュが定期的に旬のものに入れ替え、手が届く高さのものは実際に買える。
客たちはそれぞれ本を開いてページをぱらぱらとめくったり、仰いで天井近くをみつめたり。スマートフォンの撮影角度に悩む人も。磯谷厚之館長(46)は「居心地のよさを追求した結果、多くの人を引き寄せている」。
枚方は大阪と京都のちょうど中間に位置する。T―SITEがある京阪枚方市駅前は、ベッドタウンの住民に向けた百貨店や飲食店が並んでいた。だが都心回帰が鮮明となるなかで、街の活気はかつてほどではなくなった。
記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員限定のプレゼントもあります。
百貨店はこの地を離れ、跡地に…
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朝日新聞社会部