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(18日、愛知独自大会 富田16-4名古屋大付)

 12点を失ってもなお、無死の一回の守り。名古屋大付の西田泰成選手(3年)が遊撃の守備からマウンドに上がった。「こんなに広い球場でできるんだ」とわくわくした。変化球を織り交ぜた投球で、この回は追加点を許さなかった。

 昨年11月の練習試合以来の登板。中学の時から投手経験があるが、昨夏にひじを痛めてからは内野手。しかし、2番手投手のけがで継投の役割が回ってきた。「球は速くないので、制球力を磨きました」。この日、先発した吉田有輝投手(2年)には「もう一回投げるから準備をしておけ」と伝えた。

 新型コロナで部活ができない間も、自主練習をしてきた。ただ、他の部活の3年生はすでに勉強モード。「正直、勉強もしないといけなかった」と気持ちは複雑だった。だが、今大会の開催が決まり、楽しみにしていたという。同じ学年にはタイトルを獲得したばかりの将棋の藤井聡太棋聖がいる。その姿を見て「がんばろうと思った」という。

 自身が無安打だったことは心残りだが、気持ちは晴れやかだ。「思い切りできた。すっきりした。後輩たちには、明るくプレーしてほしいです」(高絢実)