北京=冨名腰隆 編集委員・牧野愛博 モスクワ=喜田尚
米トランプ政権は米ソ冷戦後の軍縮の枠組みを捨てて中国の軍事的台頭を抑え込みにかかるが、地域の緊張をコントロールする新たな戦略は示していない。北朝鮮やロシアを含む極東のパワーバランスが崩れるなか、日米同盟はどこに向かうのか。周辺国は注意深く見守っている。
昨年12月18日、訪中した河野太郎防衛相が魏鳳和国防相との会談を終え、夕食会に臨んだ時のことだ。乾杯からほどなく、和やかだった空気が張りつめた。
現場の様子を知る日中双方の関係者によると、口火を切ったのは邵元明・連合参謀部副参謀長だった。
「日本は米国の中距離弾道ミサイルの配備を本気で検討するのか」
同年2月、米国は米ロの中距離…
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朝日新聞国際報道部