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 大相撲7月場所が19日、半年ぶりに観客を入れて、東京・国技館で初日を迎えた。新大関朝乃山が白星発進。両横綱は、白鵬が隠岐の海の挑戦を退けたが、鶴竜が腰砕けで遠藤に金星を配給した。もう一人の大関貴景勝は豊山を押し出した。

拡大する写真・図版朝乃山(左)は送り出しで隆の勝を破る=池田良撮影

 2カ月遅れの船出となった新大関朝乃山が、こだわってきた形を久々の土俵で発揮した。

 自己最高位で臨む隆の勝との一番。立ち合いからのど輪で2度、3度起こされながらも踏みとどまる。半身になりかけた相手を左上手でつかみ、そのまま土俵の外へ送り出した。

 「押されはしたが、相手をよく見て自分から攻められた」と納得の表情を浮かべた朝乃山は、「自然に左上手をとれたので、稽古してきたことが出た」。

 「まだ次の番付がある」。番付最高位を見据えた発言をたびたび口にしてきた。平成以降に大関となり後に横綱へ昇進した9人のうち、大関デビュー戦の勝利は7人。上々の滑り出しの朝乃山は「とても緊張したけど、自分の相撲を取りきることだけを考えて今日はできた」と振り返った。

 三段目付け出しで初土俵を踏んだ26歳は、3場所で小結、関脇を通過した。年6場所制となった1958年以降で大鵬らと並ぶ2番目のスピード昇進を果たしている。ただ、新大関としては決して若くない。

 平成以降の新大関デビューは平均24・7歳。横綱昇進を果たした9人に限れば22・7歳まで下がる。大関昇進に苦労した稀勢の里ですら25歳だった。

 学生出身の朝乃山と単純比較はできないが、多くの時間が残されているとは言い難い。この日、新たに披露した化粧まわしの「昇り龍」がごとく、一気に頂点まで登りつめたい。(松本龍三郎)

拡大する写真・図版朝乃山(左)は送り出しで隆の勝を破る=池田良撮影

拡大する写真・図版隆の勝(左)を送り出しで破った朝乃山=内田光撮影