第1回国会、オンライン化したい 鈴木議員が挑む永田町の常識
朝日新聞の若手記者が、取材や日々の暮らしの中で抱いた疑問に迫ります。答えを出してくれそうな「あの人」に聞きました。8月上旬まで随時配信します。
新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、国会審議を取材してきた。国民の代表が集う場所なのに、「密閉・密集・密接」の「3密」がしばしば見られた。民間ではコロナ禍で「リモートワーク」が進んだのに、どうして国会ではオンライン化が進まないのだろう。そんな疑問が浮かんだ。
「自ら変わらなければ、国会が機能しなくなる」
そんな中、声を上げた議員たちがいることを知った。中心になった一人は、自民党の鈴木貴子衆院議員(34)。私と同じ30代だ。話を聞いてみると、国会のオンライン化などを求める鈴木さんたちに立ちはだかる壁は、「永田町の常識」だという。その意味するところとは――。
議員に感染者出たらどうする?
国会議事堂の向かいの衆院第1議員会館の事務所で、鈴木さんに取材した。鈴木さんは北海道選出の当選3回。地域政党・新党大地の代表で国政では日本維新の会に所属する鈴木宗男参院議員(元自民党総務局長)を父親に持つ。
今年3月、鈴木さんら自民党の若手議員約30人は「コロナを機に社会改革PT(プロジェクトチーム)」を立ち上げた。新型コロナの感染がさらに拡大したり、議員に感染者が出たりする場合に備えて、国会のインターネット中継を視聴すれば「出席」と認めたり、オンライン採決も可能としたりする改革案を4月、自民党幹部らに提案した。緊急事態宣言が出され、国会議員の秘書にも感染が確認された時期だ。
重鎮たちの反応はどんなものだったのでしょうか。鈴木さんがオンライン化について取り組みたいと思ったそもそものきっかけは、育児で休みをとった際に受けた批判があったといいます。
改革案の狙いは何か。私の質…
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