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 10年以上にわたり米国内外の企業にハッキングを仕掛け、情報を盗んだとして、米司法省は21日、中国籍の男性ハッカー2人を企業秘密の窃盗など11の罪で起訴したと発表した。被害額は数億ドル(数百億円)相当に上り、日本企業も標的になっていたという。

 7日に西部ワシントン州の連邦大陪審によって正式起訴されたのは、李嘯宇(34)と董家志(33)の両容疑者。2人の身柄は拘束できておらず、司法省は情報提供を呼びかけている。

 起訴状によると、2人は遅くとも2009年9月から、ハイテク製造業や医療品、防衛産業や太陽光エネルギーなどの企業のコンピューターネットワークに不正侵入し、情報を盗んだとされる。最近は、新型コロナウイルスのワクチンや治療、検査技術で知られる企業のネットワークの欠陥も調べていたという。

 被害にあったのは、米欧や豪州、日韓に本社を置く企業。盗んだ情報を公開すると脅し、金を奪おうとしたこともあった。日本関連では、ゲームソフトのプログラムの設計図であるソースコード▽高性能ガスタービンの図面や仕様書▽医療機器のデザインデータなどが狙われたとされる。

 2人は中国・成都にある有名校、電子科技大の同級生。中国の情報機関、国家安全部の職員とつながりがあり、一部の情報は提供していたという。(ニューヨーク=藤原学思)