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 えっ、本物? 思わず手ですくいたくなる金魚たち。水中で口をパクッと開けていたり、スーッと泳いでいたりするように見える。リアルな躍動感や立体感が、国内外で人気を呼んでいる金魚絵師の深堀隆介さん。いったいどのように絵に「命」を吹き込んでいるのだろうか。

拡大する写真・図版深堀隆介「四つの桶(おけ)」(2009年、台湾南投毓繡美術館蔵)

 深堀さんが金魚の作品を作るようになったきっかけは、20年前の2000年にさかのぼる。自ら「金魚救い」と呼ぶ出来事で、運命的な金魚との「出会い」があった。

 愛知県立芸術大学を卒業後、会社勤めをしていたが、脱サラし、創作活動に専念。オブジェなどを作っていたが、個展で酷評され、自信を失いかけていた。

 「作風も技術もなくてダメだな。もう、美術なんてやめよう。再就職するかな」と絶望的になって自室で寝転がった時、ふと水槽の中にいた1匹のメスの赤い金魚が目に飛び込んできた。7年前に、夏祭りで金魚すくいのおじさんに分けてもらったたくさんの金魚の中で生き残った最後の1匹だった。

 名前は「キンピン」。水槽内はふんにまみれ、うろこもはがれ、壮絶な姿だった。

 深堀さんの「リアル金魚」の作品が楽しめる特別企画「和巧絶佳展」が東京都港区のパナソニック汐留美術館で開かれている。日本の伝統文化の価値を問い直す「和」、手わざの極致に挑む「巧」、工芸素材の美の可能性を探る「絶佳」の三つをキーワードにした展覧会。1970年以降生まれの12人の作家の陶芸、染織、漆芸、金工、ガラスなど約120点を紹介。9月22日まで。詳細はHP(https://wakozekka.exhibit.jp/)。パナソニック汐留美術館、朝日新聞社主催。

 「25センチ四方の水槽の中で…

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