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 新型コロナウイルス対応に向け、東京都は22日、専門家らが参加するモニタリング会議を開いた。医療提供体制については、4段階のうち深刻度が上から2番目の「体制強化が必要であると思われる」と先週の判断を維持した。ただ、都内の入院患者数は増加の一途をたどり、現状分析にあたった医療関係者からは「国のリーダーが使われている『東京の医療は逼迫(ひっぱく)していない』というのは誤り」と指摘した。

 杏林大病院の山口芳裕・高度救命救急センター長は会議で、入院患者数が949人(21日時点)が先週と比べて1・4倍に増え、重症者数も14人(同)と倍増した点を強調し、「とても逼迫していないなどとは申し上げられない」と述べた。さらに、山口センター長はコロナ患者の入院、退院には通常よりも検査、消毒など多くのマンパワーが必要で、対応の長期化で医療は疲弊しているとして、「知事には医療関係者をはじめ都の職員の方、保健所、ホテルなど様々な人の苦労で何とか踏ん張っている状況だと認識をしてほしい」と訴えた。

 国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長も、1日あたりの感染者数(週平均)が232・4人に上っている点に触れ、「その患者さんにどう医療、療養の場を提供するのか。そのためにどう調整するかという意味では、負担は前回(の波)を超えている」と指摘した。

 モニタリング会議は、感染状況の評価についても、4段階のうち最も深刻度が高い「感染が拡大していると思われる」を維持した。会議では、感染者数が緊急事態宣言下での最大値を超えていることや、中高年齢層の増加、感染経路が多岐にわたっているなどの分析結果も報告された。

 小池百合子知事は「都民の皆さま、特に重症化しやすい高齢者、基礎疾患のある方には外出はできれば控えていただくようにお願いしたい」と呼びかけた。感染が目立つ20~30代についても「本人が自覚しないうちに感染を拡大させているという恐れもある。感染しているかもという意識で十二分に注意しての行動をお願いしたい」と語った。小池知事は午後5時から記者会見を開き、モニタリング会議の結果を踏まえて、4連休を前に、都民に不要不急の外出を控えるよう要請する方針。

 東京都では22日、238人の感染が確認された。都内の感染者数は累計で1万人を超え、月別では7月の感染者数が、最多だった4月の3748人を超えることになった。(長野佑介)