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 ウクライナ大統領府は22日、親ロシア派勢力が占拠する同国東部の紛争をめぐり、ウクライナ軍、親ロシア派の両勢力が完全停戦を実現させることで合意したと発表した。27日に発効する。ウクライナとロシア、停戦監視団を派遣する欧州安保協力機構(OSCE)の3者協議で決まった。ただ、過去にも相手の違反を理由に戦闘が再開した経緯があり、和平プロセスの行方は見通せない。

 協議はテレビ会議方式で開かれ、親ロシア派勢力の代表も加わった。OSCEによると、合意には双方の偵察・攪乱(かくらん)工作や住民の居住区域への重火器の配置を禁止するなど、完全停戦のための具体的な措置が含まれている。

 紛争は2014年春に始まり、翌年2月にウクライナ、ロシア、ドイツ、フランスの4カ国首脳会談で停戦合意が成立。しかし戦闘は断続的に続き、死者はこれまでに約1万4千人に達している。昨年12月に4カ国首脳が3年ぶりに会談し、完全停戦の実現や和平プロセスの再開で合意したが、その後も現場での協議が難航していた。

 ただ、4カ国首脳による合意事項のうち、新たな勢力引き離しなどは今も実現していない。ロシアとウクライナは親ロシア派支配地域での選挙実施などをめぐって激しい対立を続けており、和平の今後を協議する次の4カ国首脳会談は開催のめどが立たないままだ。(モスクワ=喜田尚)