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 広島、長崎への原爆投下から今夏で75年。朝日新聞が全国の被爆者を対象に実施したアンケートには、進まぬ核兵器廃絶に対する焦りがにじむ。そして被爆者の超高齢化が進む中、あの日の記憶をどう継承していくのか。アンケートに記された「声」は、その課題を私たちに突きつけている。

 有効回答が得られたのは768人。厚生労働省によると、被爆者の平均年齢は83・31歳に達し、アンケートの回答者の平均年齢もやや高い84・63歳だった。この768人のほか、84人については遺族から亡くなったと連絡があった。

薄れる記憶

 被爆当時の記憶の有無を聞くと、80代では「はっきりある」が86・9%を占めるが、70代では14・8%にまで急落する一方、「まったくない」が44・8%にのぼる。原爆投下時の惨状を体験として語ることができる人が少なくなっているのが現状だ。東京都文京区の吉重(よししげ)信さん(76)は「幼児のころに被爆した世代が努力する必要がある。被爆当時のことは伝え聞いたことを話すしかないが、被爆後をどう生きたかは話せる」と記す。

継承の難しさ

 被爆者でなくとも、被爆体験の「伝承者」として体験や願いを語り継ぐ活動に取り組む人もいる。こうした活動について聞くと、「評価する」が81・6%。「我々の願いを受けとめ、次の時代の人々に伝えようとして下さるお姿に、頭の下がる思いで一杯です」(広島県廿日市市の柳川良子さん・91歳)。「実体験した者にしかわからない、などと言っていたら何だって共有できない」(兵庫県芦屋市の副島圀義〈くによし〉さん・74歳)。

「核なき世界」に

 次世代に対し、被爆体験が「伝…

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