関根和弘
プロレスラーとして長年活躍し、昨年引退した長州力=本名・吉田光雄=さん(68)はおよそ半世紀前、ミュンヘン・オリンピックのレスリングに出場した経験を持つ。
東京オリンピックでの日本選手にあこがれ、夢の舞台を目指したが、実際に出場したのは韓国代表としてだった。両親が朝鮮半島出身で、当時は日本国籍を持っていなかったからだ。
「出られるんなら、どこの国からでもいい」。長州さんにそう思わせたオリンピックの魅力とは何か。
「東京オリンピックの開会式で、日本選手団が着ていた赤と白の公式服。僕もあの服を着て入場行進してみたいなと思ったね。それがオリンピックを目指した原点ですよ」
ツイッターで人気を博した自身の造語「HashDtag(ハッシュドタグ)」とプリントされたティーシャツを着た長州さんは、そう切り出した。穏やかに話す姿は、プロレスラー時代に「革命戦士」と呼ばれた印象とは違ったが、身長184センチ、体重115キロの体は圧倒的な存在感だ。
拡大する朝日新聞のインタビューに応じる長州力さん=2020年7月13日、東京都渋谷区、遠藤啓生撮影
長州さんは山口県徳山市(現在の周南市)で生まれ育った。4人きょうだいの末っ子で、両親は朝鮮半島出身。父は廃品回収の仕事をしていた。
ほかの在日コリアンらと同様、…
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