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(23日、静岡独自大会 清水東 9 - 4 飛龍)

 「アウト!」。審判のかけ声が球場中に響いた。三回、無死一塁。飛龍の主将木村一矢捕手(3年)は、矢のような送球で相手の二盗を防いだ。

 波乱続きの1年だった。昨秋の大会前、新監督の方針について行けなかった部員が練習をボイコット。チームはバラバラになりかけた。新型コロナウイルスの影響で甲子園が中止になり、当時のエースを含む11人が受験に専念すると、部を去った。

 独自大会が決まり、もう一度チームの立て直しを図った。個性豊かな選手をまとめるのは苦労の連続だったが、仲間の助けもあり、何とか夏を迎えた。初戦の加藤学園戦では、1点を追う終盤に逆転。この日も終盤に2点を加え、最後まであきらめない姿を見せた。

 どんなときも困難から逃げなかった主将は、試合後、「優勝したかった」と悔しそうにつぶやいた。=愛鷹(和田翔太)