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 大相撲7月場所6日目(24日・国技館)は、横綱白鵬と新大関朝乃山が盤石の内容で6連勝した。カド番の大関貴景勝は初顔の霧馬山に苦杯を喫し、2敗目。両関脇も好調で、御嶽海が無敗を守り、正代も5勝目。平幕の妙義龍、琴勝峰に土。松鳳山が初日を出したが、豊山、阿武咲、千代丸は白星が遠い。

同じスポーツ少年団出身

 2日目から続く連敗を止めた竜電は、勝負が決まると厳しい表情で一度うなずいた。力水をつける頃には、ほっとしたような顔に変わっていた。

 新型コロナウイルスで、付け人だった28歳の勝武士さんを亡くして2カ月あまり。「誰よりも自分を知る弟のような存在」がいない喪失感を抱えながら、土俵を務める日々が続く。

 1学年下の勝武士さんとの出会いは、小学1年から通う地元・山梨の柔道スポーツ少年団。以来22年、同じ道を歩んだ。中学時代、勝武士さんをスカウトに訪れた高田川親方(元関脇安芸乃島)から「お前もやってみないか」と誘われ、力士「竜電」は誕生した。

 竜電は入門後の度重なる骨折を乗り越え、昨年名古屋場所で新小結昇進。苦しい時期を傍らで支えてきたのが勝武士さんだった。今場所前、突然の別れに「心にぽっかりと穴があいた」と胸の内を吐露している。

 複数の感染者が出た高田川部屋は、稽古が制限される期間が他の部屋より長く、竜電も調整に苦労した。初日は勝ったが4連敗。この日は阿炎の突っ張りにしぶとくあてがい、土俵際で突き落として2勝目。「諦めずに相撲を取れて良かった」。取組後の取材には言葉少なだった。

 「これからも(勝武士さんと)一緒にやっていきたい。良い相撲を取って喜んでもらえるように」と誓っていた竜電。きっとどこかで土俵を見守る「弟」に、一つでも多くの勝ち星を届けたい。(松本龍三郎)