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 長崎原爆資料館(長崎市)の展示物を、英語の案内つきでネット配信する初の試みが24日にあった。新型コロナウイルスの影響で被爆地に足を運んでもらうことが難しくても、核廃絶を考える機会をつくろうと、国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)が企画した。

 ガイドを務めたのは、長崎市で被爆証言誌の編集長を務める山口響さん(44)。順路に従って館内を歩き、スマートフォンに向かって原爆投下前後の長崎の写真や被爆者の遺品を紹介した。SNS「インスタグラム」の配信機能を使い、最大151人が視聴した。

 案内で特に長い時間をかけたのが、背中一面にやけどを負った被爆直後の谷口稜曄さんと、上半身のケロイドをあらわにした山口仙二さんの写真の前。山口さんは視聴者に「自分の悲惨な姿をさらしたい人はいないはず。核兵器のない世界の実現に向けた被爆者の切実な思いを知ってください」と訴えた。最後は、核軍縮に向けた取り組みを振り返る大型年表の前で「一緒にうねりを生み出しましょう」と呼びかけた。

 撮影を担当した長崎大の筬島葵さん(21)は「手軽にできることがあると感じた。自分たちも使っていきたい」と話した。動画は追ってICANホームページで公開する。(榎本瑞希)

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