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 東京五輪が24日、開会した、はずだった。生涯忘れられない瞬間を迎えたかもしれなかった人たちは、この日をどう過ごしたのか。

 午前7時過ぎ。東京都新宿区の八木陽平さん(55)は自宅で五輪のニュースを聞き、「残念だな」とつぶやいた。本来なら午前中から都庁前に集まり、その後、聖火ランナーとしての出番を待つ予定だった。

 3歳で視力を失い、母が読み聞かせてくれた科学書で宇宙に憧れた。いま宇宙航空研究開発機構で働く。本格的に走り始めて約30年。兄とホノルルマラソンを完走し、日本ブラインドマラソン協会を通じ、多くの伴走者と出会った。閉じこもりがちな視覚障害者が社会に出るきっかけを作りたい――。その思いで応募し、ランナーに選ばれた。

 「五輪が夢の大会なら、聖火リレーは私にとっての夢の舞台」。思いと歴史を未来につなげたいから、高校3年の長男(18)に伴走を頼んだ。喜んで応じてくれた長男と来年、200メートルを走りたいと思っている。

 午前8時。自転車トラック・オムニアムの世界王者、梶原悠未さん(23)は、愛用のロードバイクで自宅から約10キロ離れた五輪会場・伊豆ベロドロームへ向かった。新型コロナウイルス対策で再来日後の隔離期間を終えた米国人コーチから、5カ月ぶりに指導を受けた。

 国立競技場で開会式に出たかった。「緊張を肌で感じ、日本代表としての覚悟を固め、金メダルに向かう力にしたかった」。自転車トラック日本代表は28日から、来年の日程にあわせて競技とサポートのリハーサルをする。「前夜眠れないくらいの緊張感を感じておきたい」

 午前11時。気象庁の24日の予報はくもり夕方一時雨、最高気温は28度。

 正午過ぎ。国立競技場そばのア…

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